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口頭

環境中の$$alpha$$線放出核種含有粒子検出法の開発

江坂 木の実; 安田 健一郎; 江坂 文孝; 間柄 正明; 桜井 聡; 臼田 重和; 中山 真一

no journal, , 

土壌や堆積物中の$$alpha$$線放出核種含有粒子の特定及び摘出を目的とした検出法の開発を行った。サンプルをプラスチックフィルムに閉じ込め、固体飛跡検出器で目的粒子の位置を特定し、窒素レーザーを用いて1粒子を含むフィルム片を切り出し、摘出する。この方法を用いることによって個々の粒子の特性分析が可能となる。

口頭

拭取り試料表面上の元素分布測定装置の開発

安田 健一郎; 間柄 正明; 桜井 聡; 臼田 重和; 篠原 伸夫

no journal, , 

拭取り試料に極微量含まれるウランやプルトニウムなどの同位体分析を効率的に行うには、目的元素ばかりでなく分析の妨害となる不純物元素の試料表面における分布をあらかじめ評価することが重要となる。このため試料表面の元素分布を蛍光X線によって測定する装置を開発した。10cm角の試料に対し5mm$$times$$7mmの分解能で6時間測定した場合、鉄$$sim$$ウランの元素について30$$sim$$1000ng/cm$$^{2}$$の範囲で測定可能であった。

口頭

長崎市西山地区のプルトニウム

國分 陽子; 安田 健一郎; 間柄 正明; 宮本 ユタカ; 桜井 聡; 臼田 重和; 吉川 周作*; 山崎 秀夫*; 長岡 信治*

no journal, , 

本研究では、西山地区中心部にある西山貯水池周辺土壌及び貯水池堆積物中のプルトニウム同位体比($$^{240}$$Pu/$$^{239}$$Pu比)を測定し、これを指標として西山地区に堆積するプルトニウムの起源及び移動過程について考察したので報告する。堆積物中の$$^{240}$$Pu/$$^{239}$$Pu比は0.028$$sim$$0.066であり、深度440cm付近の堆積物中のプルトニウムは、長崎に投下された原爆起源であることが特定でき、それよりも上層では、これにその後の核実験により放出されたプルトニウムの混入が認められた。また、堆積物表層の$$^{240}$$Pu/$$^{239}$$Pu比は土壌の値と一致し、周辺土壌が貯水池に流れ込んでいることを示した。

口頭

環境試料の極微量ウラン,トリウム,鉛及びランタノイドの分析; 陰イオン交換法を用いた分離条件の検討,2

宮本 ユタカ; 國分 陽子; 桜井 聡; 臼田 重和

no journal, , 

環境試料中の極微量ウラン,トリウム,鉛及びランタノイドの正確な定量・同位体分析を行うため、1本の陰イオン交換カラムと高純度試薬を用いてこれらの元素を相互分離する方法を検討した。溶離液にアルコールと酸の混合溶媒を用いることで、ウラン,トリウム及び鉛を分離することができた。さらにトリウムとランタノイドを分離するため、アルコールと酸の混合比や溶離温度,錯形成剤の添加などを検討した結果を報告する。

口頭

フィッショントラック検出器の化学エッチングによるウラン含有粒子の濃縮度別検出法の開発

Lee, C. G.; 井口 一成; 鈴木 大輔; 江坂 文孝; 間柄 正明; 桜井 聡; 臼田 重和

no journal, , 

原子力関連施設内外で採集したスワイプ試料中に含まれる極微量核分裂性物質を含む粒子をフィッショントラック法によって検出する際、検出器のエッチング挙動を利用した粒子の濃縮度別検出法について検討した。核分裂によるフィッショントラックの本数は、熱中性子の照射条件が同じである場合、高濃縮度あるいは粒径が大きい粒子ほど多くなり、エッチングレートが高くなるので短いエッチング時間で検出される。これは検出器のエッチング時間を制御することにより濃縮度別検出が可能であることを意味する。本法の有効性を検証するために濃縮度混合試料(35%濃縮ウラン+天然ウラン)を用い、粒径の違いによる影響を避けるために2段式粒子吸引法を用い粒径が揃った粒子を回収し検出器を作製した。35%濃縮ウランと天然ウランがそれぞれ十分検出されるエッチング時間を用い、検出された粒子を表面電離型質量分析計により同位体比測定を行った結果、エッチング時間のみの制御では完全な濃縮度別検出はできなかったが、エッチング時間の制御とともにフィッショントラックの形状を比較することにより濃縮度別検出が可能であることが示された。

口頭

堆積岩に対するCs収着挙動のモデル化

土井 玲祐; 夏 暁彬; 柴田 雅博; 北村 暁; 吉川 英樹

no journal, , 

地層処分環境下での放射性核種等の移行評価が重要で、収着は核種移行を遅延させる主要なメカニズムの一つである。その指標として分配係数(K$$_{d}$$)が用いられ、このK$$_{d}$$の評価が不可欠で、その評価方法の確立が必要である。本研究では、幌延堆積岩へのCs収着試験結果のモデル化を実施した。幌延堆積岩中のイライトにはほかの粘土鉱物にはない結合力の強いサイトがあるのでイライトでのイオン交換がCs収着を支配する。そこで、Cs収着がイライトでのイオン交換反応に支配されるとしたモデルを適用した。液中陽イオン濃度,固液比は実験と同条件とし、イライトへの収着に関してCsと競争する主要な陽イオン(K$$^{+}$$, Na$$^{+}$$, NH$$_{4}$$$$^{+}$$)とのイオン交換反応に基づき、平衡時の液中Cs濃度を地球化学計算コードPHREEQCにより求めK$$_{d}$$を算出した。このK$$_{d}$$について実験値とモデルを比較,検討した。K$$_{d}$$のCs濃度依存性については、平衡Cs濃度が高くなるとK$$_{d}$$値が減少するという実験結果をモデル計算で説明できた。しかし、K$$_{d}$$の実験値と計算値には一桁以内の差が認められた。実験で求めたイライト含有率の不確実性がこの差異の原因の一つと考えられる。

口頭

$$^{18}$$O+$$^{244}$$Pu反応における核分裂片と$$alpha$$粒子の相関

西中 一朗; 谷川 勝至*; 永目 諭一郎; 浅井 雅人; 塚田 和明; 豊嶋 厚史; 市川 隆敏*

no journal, , 

$$^{258}$$Fmの核分裂障壁近傍ポテンシャルエネルギー面に関する知見を得ることを目的とし、不完全融合反応$$^{244}$$Pu($$^{18}$$O,$$alpha$$)$$^{258}$$Fmを経由して生成する核分裂片質量分布・全運動エネルギー分布の励起エネルギー変化を調べる研究を開始した。不完全融合反応機構は複雑で未だ解明されていないため、反応断面積を予測するモデルは存在しない。そこで$$^{18}$$O+$$^{244}$$Pu反応における核分裂片と$$alpha$$粒子を同時計測し、不完全融合反応$$^{244}$$Pu($$^{18}$$O,$$alpha$$)$$^{258}$$Fm経由の$$alpha$$粒子放出確率を求めた。

口頭

放射性廃棄物に含まれる$$^{242m}$$Amの分析方法の検討

藤原 亜佐子; 亀尾 裕; 原賀 智子; 中島 幹雄

no journal, , 

固体状の放射性廃棄物をプラズマ溶融して作成した溶融固化体に含まれる$$^{242m}$$Amの分析方法として、ピリジン樹脂を用いてAmをCmから分離し、Amのフラクションにおいて$$^{242m}$$Amから新たに生成する$$^{242}$$Cmの$$alpha$$線を測定して$$^{242m}$$Amを見積もる方法と、TRU樹脂とTEVA樹脂を用いてAm+Cmを他元素から分離し、ピコベータにより$$^{242}$$Amの$$beta$$線を測定する方法を検討した。

口頭

外部超音波照射による遠隔アクチノイド原子価調整法の開発

虎石 貴; 木村 貴海; 有阪 真

no journal, , 

超音波照射によって生成する酸化性及び還元性ラジカルを利用したアクチノイドの遠隔原子価調整法を開発している。最近われわれは、白金黒触媒が超音波照射による還元力を向上することを見いだした。この効果を利用し、U(VI)の還元に成功したほか、Np(V)-Np(IV)間の原子価調整を可能にした。講演では詳細な実験内容のほか、アクチノイド分離への応用について発表する予定である。

口頭

超重核における自発核分裂の系統的な性質と原子核の存在限界

小浦 寛之; 千葉 敏

no journal, , 

原子核の巨視的微視的模型の一つであるKTUY原子核質量模型を用いて自発核分裂のポテンシャルエネルギー及び自発核分裂部分半減期を系統的に計算した。この際変形液滴計算部分については、これまでルジャンドル関数展開による多項式で表していたものを数値6重積分で計算する方法に変更した。これにより、基底状態から核分裂に至る広い変形空間での計算が可能となった。本手法で計算した半減期計算を用いると、1ナノ秒程度以上の半減期を持つ原子核はいわゆる超重核の安定性の島近辺(中性子数N=184の中性子欠損側付近)では陽子数(原子番号)Z=130-136程度までであり、また、1秒程度までの核種は大体Z=115辺りが上限であろうという結果となった。前者は自発核分裂が主崩壊であり、後者は$$alpha$$崩壊が主崩壊である。また、核種が存在しうる限界の中性子欠損側は陽子放出可能の限界線ではなく、核分裂の限界線で特徴づけられる。核分裂が与える原子核の存在領域について議論を行う。

口頭

電子ライナック照射室内における放射性エアロゾルの生成

長田 直之*; 沖 雄一*; 山崎 敬三*; 横山 須美

no journal, , 

高エネルギー加速器の運転時には、加速器室内の空気中に放射性エアロゾルが発生する。これまでに高エネルギー陽子及び中性子を用いた照射実験から、これらの放射性エアロゾルは、高エネルギー放射線によって生成された放射性核種が放射線により誘起される反応によって生成される非放射性エアロゾルへ付着し形成されることを明らかにした。本研究では、電子加速器室内において生成される放射性及び非放射性エアロゾルの粒径,濃度等を測定し、実施設における放射性エアロゾルの生成機構を検討した。タンタルターゲットに30MeV, 30$$sim$$90$$mu$$Aの電子ビームを照射する電子加速器室内の空気を採取し測定を行った。非放射性及び放射性エアロゾル(N-13)の濃度,粒径は、照射時間とともに増加し、それぞれの中央径は、114nm, 184nmであった。これらの結果は、電子線型加速器においても、放射性エアロゾルは放射性核種の非放射性エアロゾルへの付着により形成されることを示している。

口頭

プロメチウム線源中のPm-146/Pm-147放射能比

佐藤 忠

no journal, , 

コンシューマグッズ中の放射能を知る目的で蛍光灯のグロースターターに含まれるPm-147をGe検出器付(相対効率20%から110%, FWHM1.7keVから2.1keV)$$gamma$$線スペクトロメータにより測定した。グロースターターに1.3$$sim$$5.3kBqのPm-147が見いだされた。スペクトル上にPm-147の$$gamma$$線とともに、Pm-146の$$gamma$$線が見られ、Pm-146のPm-147に対する放射能比は、5.8E-5$$sim$$1.1E-4であった。この値は、Pm-146, Pm-147のU-235のCumulative核分裂収率(JAERI-1320)の比から予想される値より1E5$$sim$$1E6倍大きい。また、ORIGEN2によるPm-146/Pm-147の計算結果は、PWR Burnup 33(GWD/MT)で2.47E-05, BWR Burnup 27.5(GWD/MT)で1.53E-05であり、Pm-146t1/2, 5.53y, Pm-147t1/2, 2.62yの減衰を考慮すれば、グロースタータ中のPm-146/Pm-147の放射能比と矛盾しない。しかし、ORIGEN2のライブラリーにはPm-146の核分裂収率が含まれておらず、核分裂以外の生成反応、Pm-147(n,2n)Pm-146反応により生成すると思われる。

口頭

U-Eu複合酸化物のメスバウアスペクトル

正木 信行; 中田 正美; 音部 治幹

no journal, , 

酸化物中の金属イオンに配位する酸素原子数は、酸化物の構造や物性を決定する1つの因子である。蛍石型構造をとるEu-U複合酸化物についてEu-151メスバウアスペクトルとU-238メスバウア分光法を用いて、そのメスバウアスペクトルから、酸素配位構造を検討した。UO$$_{2}$$の4価Uを3価Euに置換した試料について、Eu-151メスバウアスペクトルの異性体シフトを観測し、Euの酸素配位数依存性から、Uの酸化反応の関与していることを明らかとした。さらにU-238メスバウアスペクトルの18Kから50Kの温度範囲の測定により、UO$$_{2}$$の反強磁性転移温度におけるスペクトル変化を確認した。

口頭

希フッ化水素酸系におけるNb, Ta, Paの陰イオン交換挙動

笠松 良崇; 豊嶋 厚史; 當銘 勇人; 塚田 和明; 羽場 宏光*; 永目 諭一郎

no journal, , 

平衡到達の早いフッ化水素酸系でのイオン交換法による105番元素の化学的研究に向けて、これまで1-27MのHF濃度においてNb, Ta, Paの陰イオン交換挙動が確認されてきたが、こういった濃度領域ではすべての元素においてF$$^{-}$$の配位が進みきっており、常に高い${it K}$ $$_{d}$$値を示していた。今回、より薄いHF濃度領域においてNb, Ta, Paの陰イオン交換挙動を確認し、105番元素の化学的研究法を議論したので報告する。

口頭

単一原子の電気化学的研究に向けた電解セルの開発

豊嶋 厚史; 笠松 良崇; 塚田 和明; 羽場 宏光*; 篠原 厚*; 永目 諭一郎

no journal, , 

本研究では、ノーベリウム(No)の酸化電位(No$$^{2+}$$$$rightarrow$$No$$^{3+}$$+e$$^{-}$$)の決定を目的とし、単一原子化学における電気化学分析法の方法論並びに実験装置の開発を行った。Noに酸化電位が近いと予想されるセリウム(Ce)の酸化反応(Ce$$^{3+}$$$$rightarrow$$Ce$$^{4+}$$+e$$^{-}$$)をトレーサーレベル(原子数10$$^{10}$$個)で調べ、実験手法を検討した。電解セルのカラム型作用電極を破砕型陽イオン交換体によって化学修飾し、作用電極上で酸化と同時に陽イオン交換分離を行うことのできる装置を開発した。Ceの挙動が既知である$$alpha$$-ヒドロキシイソ酪酸(HIB)溶液系において、$$^{139}$$Ceトレーサーのカラム型作用電極からの溶離挙動を調べた。約0.75V(Ag-AgCl参照電極)を境として、Ce$$^{3+}$$の溶離挙動からCe$$^{4+}$$のそれに急激に変化することがわかった。また、この電位は同じ溶液条件において電流測定で求めた0.001M Ceの酸化電位とほぼ同じであった。よって、トレーサースケールでのCeの酸化電位測定は成功したと考えられる。

口頭

アクチノイドイオンの各種有機溶媒相と水相間移行エネルギーの決定

久保田 宏紀*; 北辻 章浩; 奥垣 智彦*; 木村 貴海; 吉田 善行; 木原 壯林*

no journal, , 

溶媒抽出による分離法開発に深くかかわる、二液相界面での標準イオン移動ギブズエネルギー($$Delta$$G$$_{tr}$$$$^{0}$$)を、各種酸化状態のアクチノイドイオンについて調べた。$$Delta$$G$$_{tr}$$$$^{0}$$の決定はイオン分配法によった。有機相には、nitrobenzene, 1,2-dichloroethane, chloroform, acetophenone, benzonitrile, o-nitrophenyl octyl etherの6種類の有機溶媒を用いた。いずれの有機溶媒を用いた場合でも6価U,Np,Puイオンの$$Delta$$G$$_{tr}$$$$^{0}$$はほぼ等しい値をとり、6価アクチノイドイオンの類似性が見られた。また、6価アクチノイドイオンの$$Delta$$G$$_{tr}$$$$^{0}$$は、いずれの溶媒についてもH$$^{+}$$のそれの2.1$$sim$$2.6倍の範囲であり、有機溶媒の違いによる差が小さい。このような傾向は、他の酸化状態のアクチノイドイオンについても観測された。

口頭

RfのHNO$$_{3}$$/HFにおける陽イオン交換挙動,2

石井 康雄; 當銘 勇人; 豊嶋 厚史; 浅井 雅人; 西中 一朗; 塚田 和明; 永目 諭一郎; 宮下 直*; 森 友隆*; 菅沼 英夫*; et al.

no journal, , 

硝酸/フッ化水素酸混合溶液中における104番元素ラザホージウム(Rf)の化学的性質を、陽イオン交換クロマトグラフによって調べた。陽イオン交換樹脂に対するRfの分配係数のフッ化水素酸濃度及び硝酸濃度依存性を精密に測定し、Rfがフッ化物錯体を形成する強さは同属元素であるZrやHfに比べて著しく弱いことを明らかにした。同様の結果は陰イオン交換樹脂を用いた実験によっても得られており、これらの結果からRfのフッ化物錯形成に関して定量的な議論が可能になった。

口頭

新しい元素を求めて

永目 諭一郎

no journal, , 

原子番号104のRfより重い元素を総称して超アクチノイド元素、あるいは最近では超重元素とも呼んでいる。元素の周期表はどこまで延長できるのだろうか。新しく発見されてくる重い元素はどのような性質を示し、周期表のどこに入るのだろうか。そして周期表はどんな構造になるのだろうか。化学の原点ともいうべき新元素の発見やその化学的性質に関する最先端研究の一端を、日本での成果を中心に紹介する。

口頭

$$^{186}$$Re, $$^{188}$$Re-DMSAの安定性及び不純物の除去に関する研究

古本 一毅*; 野川 憲夫*; 佐藤 純*; 巻出 義紘*; 森川 尚威*; 橋本 和幸; 反田 孝美

no journal, , 

癌性骨疼痛緩和作用が期待される($$^{186}$$Re, $$^{188}$$Re)-ジメルカプトコハク酸(DMSA)は、ReO$$_{4}^{-}$$をSnCl$$_{2}$$を用いて還元し、DMSAと反応させて高収率で合成される。大量なSnCl$$_{2}$$は人体に対して有害であるため、人体に無害な還元剤を用いた合成法を試み、その生成物の安定性を調べた。用いた4種の還元剤(SnCl$$_{2}$$, L-ascorbic acid, Na$$_{2}$$SO$$_{3}$$, H$$_{3}$$PO$$_{3}$$)について、加熱時間に対する$$^{186}$$Re-DMSAの放射化学的収率の変化を調べた。還元剤にSnCl$$_{2}$$を用いた場合は、20分以上の加熱で95%以上の収率が得られた。また、他の還元剤を用いても、60分の加熱で90%以上の収率が得られた。次に、$$^{186}$$Re-DMSA溶液を酢酸緩衝液で10倍に希釈し、37$$^{circ}$$Cに保ったまま酢酸緩衝液中に残存する$$^{186}$$Re-DMSAの割合の変化を観測した。SnCl$$_{2}$$を用いて合成した$$^{186}$$Re-DMSAは、5時間経過しても残存率が90%以上で、安定であった。しかし、他の還元剤を用いて合成した$$^{186}$$Re-DMSAは、短時間で残存率が減少し、不安定であった。そこで、安定性に優れたSnCl$$_{2}$$を用いて合成したRe-DMSAからのSnCl$$_{2}$$の除去について検討した。

口頭

多重$$gamma$$線放射化分析法によるプレソーラーグレインの研究

初川 雄一; 宮本 ユタカ; 藤 暢輔; 大島 真澄; 早川 岳人

no journal, , 

われわれは$$gamma$$線の同時測定と中性子放射化分析を組合せることにより、高感度な元素分析法である多重$$gamma$$線放射化分析法を開発してきた。本法により50から100ミリグラムの岩石試料中のイリジウムを10ppt程度の検出限界で測定することに成功した。さらに本法は非破壊分析を行っているので、着目している元素以外の多元素の同時定量が可能である。本研究ではこの多重$$gamma$$線放射化分析法を用いて隕石中に見いだされるプレソーラーグレイン中の微量元素分析を試みた。プレソーラーグレインとは隕石中に見られSiCや直径2ナノ程度のナノダイヤモンドといった微小の鉱物粒子で太陽系の形成以前の赤色巨星や超新星爆発などでできたものと考えられ、それら恒星中での元素合成過程の情報を保持しているものと考えられる。そこでプレソーラーグレイン中の微量元素分析を行うことにより太陽系を形成する幾つかの元素合成過程に関する重要な情報が得られるものと期待される。得られたプレソーラグレインの多重$$gamma$$線放射化分析測定を行い8元素,9核種の検出に成功した。このうちイリジウムは2核種が検出されたので同位体比について検討したが、標準試料との比較で特に同位体の異常は認められなかった。

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